おはようございます。
web3リサーチャーの三井です。
今日は日々のリサーチの中で感じることを書くブログ回です。
プラットフォームへの風当たりが強まっている
いつもはweb3単体での話を書いてますが、今日は少し別角度からの話を書いてみようかと思ってます。
それが「プラットフォーム」問題です。
GAFAを筆頭に、中央集権的なプラットフォームへの風当たりが強くなっています。それは強くなりすぎた企業に対して国家が規制をかけたい側面や、個人情報が流出したり、プラットフォーマーに生殺与奪の権利を握られていることへの不満だったりと、いろんな要素が存在します。
その状況の中で、ここ最近web3がホットワードとして登場し、"分散化"がキーワードになってきています。それと同時に、仲介手数料を抜き続けるプラットフォーマーに対しても嫌悪感が増しています。
とはいえ、僕は起業家でもあるので、自分達で命懸けで作ったサービスで、それを改善していくのにもお金がかかるんだからさ、稼がせてくれよ、、という気持ちはすっごいわかる。なので僕はまあ、プラットフォーマーが手数料を抜いていても、儲けていても、頑張れええ!と応援することにしてます。
で、この辺の前提があった上で、全員が起業家側の気持ちを汲んでくれるわけもなく、そして分散化の流れは加速していくので、今後益々プラットフォーマーへの風当たり厳しくなっていくだろうなと思ってます。
今日はこの辺りについて考えていることを書きます。
「グローバルサービスのグローバル展開」と「ローカルサービスのグローバル展開」
この辺を考えていたときに思いついた事が「グローバルサービスのグローバル展開」と「ローカルサービスのグローバル展開」の違いです。
グローバルサービス:国境が関係ないサービス。YouTubeやFacebookなど。
ローカルサービス:距離的な制約があるサービス。メルカリなど。
どちらもグローバルに展開しています。(メルカリはその途中かもしれないけど。)
少し話は戻り、プラットフォーム問題は「"稼いでいること"や”中央集権”ではなくて"消費者の感情"にある」と思いました。
(消費者は勝手だなと思いつつも)そのお金が僕らのために使われているんだったら感情的に問題なくて、それが別のことに使われるなら嫌だなと思う。
YouTubeとかって、儲かったらそれだけYouTubeのサービスが洗練されていくじゃないですか。でも、例えばメルカリって儲かったお金がメルカリUSとかの海外展開に使われる可能性も大いにありますよね。もちろんサービスの改善にも使われますが、日本の収益を軸に、海外展開に使われることもめちゃくちゃある。
これはもちろんGoogleの別事業に利用されるなど、YouTubeにもあるんですけど、気持ち的な側面で、自分達から稼いだお金が自分達のサービス利用の向上に使われていたら嬉しいけど、別のところに使われてたら、ちょっと嫌かも、、となる可能性があります。
それこそが、グローバルサービス(1つのサービスを全世界の人が使えるサービス)とローカルサービス(距離的な制約があるサービス)の違いです。
それぞれグローバル展開するときにお金の使い方が結構違ってくるはずです。後者の方がその土地に根付いてがっつりと投資し続けないと流行りません。
多少強引な仮説かもしれませんが、実はこの辺のサービス設計って特にこれからの時代めちゃくちゃ大事なんじゃないかと思いました。人々の感情の矛先を理解し、その感情を解消できるビジネスモデルやサービス設計をしておかないと、詰みの状態になる危険性があります。
何が言いたいのかというと、、
結論はどこかというと、「必ずしも人が言葉に出していることは正解ではない」と言うことであり、「中央集権からの脱却、分散化しようなどの言葉は、嘘ではないけど別に本心があり、使い勝手のよいバズワードとして使われている可能性もあるよね」と言うことです。
プラットフォームの例で言うなら、別に個人情報抜いてることが嫌なわけでも、仲介手数料がかかることが嫌なわけでもなく、単純にめちゃくちゃ稼いでるのがなんか嫌だったりと言う根本の感情があるのかもしれません。
有名な話ですが、自動車王にもなったヘンリーフォードはこのような言葉を残しています。
では何をしなければいけないのか。
つまり、ユーザーは想像してるよりも分散性とか透明性とかどっちでも良い可能性もあります。より安く、より楽しく、より便利なサービスがあったら使いたいと思っているはずです。
例えば、Amazonを分散化して、確かに個人情報の管理は自分でできるようになったけど配達に1週間かかるようになるなら、中央集権的なAmazonの方が絶対に良いでしょう。
僕はweb3業界にいて、その技術や仕組みが美しいことに熱狂してしまうのですが、それはオタクの発想であり、ユーザーの発想ではありません。なので、このユーザー心理や本質は忘れてはいけないなと思ってます。
とはいえ、これだけプラットフォームへの風当たりが強くなっているので、まだ言語化しきれてない何かの欲求があるはずです。それをweb3活用して解消できるなら、そのプロダクトがGAFAに取って代わる存在になるのかもしれません。
少し話は散らかりましたが、最近思うことを書いてみました。
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