web3 Research JAPAN

web3 Research JAPAN

Share this post

web3 Research JAPAN
web3 Research JAPAN
ステーブルコインの基礎と主要プロジェクトの仕組み【前編】
Copy link
Facebook
Email
Notes
More
Report

ステーブルコインの基礎と主要プロジェクトの仕組み【前編】

PMFを迎えつつあるステーブルコインについて振り返ります。

mitsui's avatar
mitsui
Feb 15, 2025
∙ Paid
4

Share this post

web3 Research JAPAN
web3 Research JAPAN
ステーブルコインの基礎と主要プロジェクトの仕組み【前編】
Copy link
Facebook
Email
Notes
More
Share

おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。

土日のお昼はAIによるレポートを更新します。

普段は最新のトレンドや注目プロジェクトを紹介していますが、ここでは過去からの歴史を振り返る系の記事を投稿していきます。レビューはしていますが、一部内容に間違いがあるかもしれませんので、ご了承ください。

それではどうぞ!

第1章:はじめに
第2章:ステーブルコインとは何か
第3章:ステーブルコインの歴史と主要プロジェクト
第4章:ステーブルコインのタイプ別構造
第5章:ステーブルコインのユースケースと利点
第6章:ステーブルコインのリスクと課題
第7章:まとめ・後編への導入

第1章:はじめに

1-1. ステーブルコインの重要性

暗号資産市場は、その黎明期からボラティリティ(価格変動)の高さが指摘されてきました。ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)は長期的に価格が上昇したものの、短期的には急騰急落を繰り返し、日常的な決済手段としては使いにくいという課題がありました。そこで注目を集めたのが「法定通貨などに価値を連動させるトークン」、すなわちステーブルコインです。

ステーブルコインは、米ドルなどの法定通貨をはじめ、金や国債、果ては暗号資産そのものを担保として裏付けることで、1トークン≒1ドルといった安定した価格を実現する仕組みを備えています。こうした“安定資産”がブロックチェーン上で利用できるようになったことで、DeFiをはじめ、取引所間の資金移動や決済において飛躍的な利便性がもたらされました。

1-2. 前編・後編の構成

本記事は2部構成で進めます。前編ではステーブルコインの基礎を中心に、その歴史・主要プロジェクト・メカニズム・ユースケース・リスクなどを網羅的に解説します。後編ではさらに踏み込んで、規制動向、CBDC(中央銀行デジタル通貨)との関係、新興ステーブルコインの挑戦などについて深堀りする予定です。


第2章:ステーブルコインとは何か

2-1. 基本定義と役割

ステーブルコインとは、その名の通り価格を安定させることを目的に設計された暗号資産の一種です。多くの場合、1トークンにつき1ドル(USD)相当の価値を維持するよう設計され、これによってボラティリティの激しいビットコインやイーサリアムとは別に、“安定した”通貨をオンチェーンで扱えるようになります。

  • 価格安定のメリット

    • ユーザーが急激な価格変動リスクを負わずにブロックチェーン上の金融取引を行える。

    • 取引所やウォレット間での送金において、法定通貨に戻さずともドル相当の価値を保てる。

  • 中央管理者 vs 分散型

    • 中央管理者が法定通貨を預かり、その分だけトークンを発行する仕組み(例:USDT、USDC)

    • ブロックチェーン上のスマートコントラクトを通じて担保を管理し、分散的に運営される仕組み(例:DAI)

2-2. 従来の暗号資産と比較した位置づけ

ビットコインは「デジタルゴールド」と呼ばれ、資産としての価値の保存手段や投機対象として注目されてきました。しかし、実際の送金や決済に使う場合、短期間で30〜40%動くことも珍しくないボラティリティが大きな障害となります。

ステーブルコインは、「暗号資産のメリット(送金スピード、分散性)」を活かしつつ、「価格安定性も担保」するという狙いがあります。これにより、“インターネット上のドル”として、ブロックチェーン内での取引における基軸通貨の役割を果たせるようになりました。DeFiでも、スワップやレンディングの基準となる通貨ペアはステーブルコインで表されることが多く、暗号資産エコシステムを支える重要なインフラになっています。


第3章:ステーブルコインの歴史と主要プロジェクト

3-1. 初期のステーブルコイン (Tetherの衝撃)

暗号資産の歴史において最初期に大きく普及したステーブルコインがTether (USDT)です。

  • 誕生背景: 2014年頃、「Realcoin」という名称でBitcoinのOMNI Layer上に発行されたのが始まり。後にTetherと改称し、USDTを中心に展開。

  • 基本仕組み: Tether社が銀行に1ドルを預けるごとに1枚のUSDTトークンを発行する中央集権型モデル。

  • 課題と影響: しばしば準備金の透明性に疑義が提示され、規制当局との摩擦も絶えなかったが、依然として市場シェアトップのステーブルコインとして君臨している。

Tetherはその拡大過程で取引所との結びつきが強く、暗号資産同士の取引ペア(例:BTC/USDT)を定着させる大きな役割を果たしました。しかし、法定通貨担保型ステーブルコインの脆弱性(中央管理者リスク)も象徴的に示したプロジェクトでもあります。

3-2. USDC・PAX・BUSDなど中央集権型の拡大

Tetherに続く形で、Circle社・Coinbase社が手掛けるUSDCが台頭します。

This post is for paid subscribers

Already a paid subscriber? Sign in
© 2025 mitsui
Privacy ∙ Terms ∙ Collection notice
Start writingGet the app
Substack is the home for great culture

Share

Copy link
Facebook
Email
Notes
More