おはようございます。
web3リサーチャーのmitsuiです。
今日から”AIによる記事執筆”という新しい試みを始めます。
とは言っても最新情報の記事はまだ書けないので、これまでの記事更新は自分で書きつつ(書くのも楽しいので)、実験企画として土日の昼にAI執筆記事を更新していきます。
毎週1テーマ、前編後編の2本構成、主にAIが得意な過去の整理や振り返りをメインでしていこうと思っています。簡単なファクトチェックや余りにも変な文章の修正はしますが、90%以上はそのまま載せていこうと思っていますので、その前提でご覧ください。
第一弾は「web3の黎明期の振り返り」で、前編は「Bitcoin誕生からEthereum出現まで」をテーマに振り返ります。
それではどうぞ!
第1章:Bitcoinとブロックチェーンの原点
第2章:初期仮想通貨コミュニティとエコシステムの成立
第3章:Bitcoin以外の暗号資産の萌芽
第4章:スマートコントラクトという新しい可能性
第5章:Ethereumの誕生と衝撃
第6章:web3という言葉の定着
第7章:前編まとめと後編へのつながり
「web3」という言葉が世間に浸透しつつある今日、私たちは“次世代のインターネット”と呼ばれる概念を日々耳にしています。しかし、web3は突然生まれたものではありません。インターネットの歴史を大づかみに見ると、Web1.0は静的なウェブページとメール中心の世界でした。そこからブログやSNSといった双方向性が重視されたWeb2.0へと移り、今度は分散型技術とユーザー自身がデータを所有する形態へと進化を遂げたのがweb3です。
web3の重要なポイントは、ブロックチェーン技術を基礎に「所有」と「トラストレス(信用のいらない仕組み)」を実現することにあります。ユーザーが自分のデータやデジタル資産をしっかりコントロールし、それらを分散的なネットワーク上でやり取りできる世界──そこには、従来の企業主導の中央集権的モデルに対するアンチテーゼが含まれています。
このようなweb3の土台となったのが、Bitcoinをはじめとする暗号資産(仮想通貨)の誕生とブロックチェーン技術の確立です。前編では、Bitcoinがどのように生まれ、どんな思想によって育まれてきたのか、そしてその限界を乗り越える形で生まれたEthereumというプラットフォームの登場までを振り返ります。
第1章:Bitcoinとブロックチェーンの原点
1-1. Satoshi Nakamotoとホワイトペーパーの衝撃
2008年10月31日、ある論文が暗号通信のメーリングリストに投稿されました。著者はSatoshi Nakamoto(サトシ・ナカモト)と名乗る謎の人物。論文のタイトルは「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System」。これが後に世界を大きく変えるブロックチェーン技術の嚆矢(こうし)となったのです。
従来のデジタル通貨は中央管理者が必要で、二重支払いを防ぐためにはサーバー側の整合性チェックが欠かせませんでした。しかしSatoshi Nakamotoの論文は、ネットワークの参加者全員による検証と合意を通じて、中央管理者のいない仕組みを実現する方法を示しました。「トラストレス」なシステムこそがBitcoinの革命性であり、web3の精神的基盤にも通じます。
1-2. Proof of Workと分散合意の仕組み
BitcoinはProof of Work(PoW)という仕組みを採用しています。これはマイナーと呼ばれる参加者が計算パワーを投じてハッシュ値を見つけ、ブロックにトランザクションをまとめることで報酬(新規発行されるビットコイン)を得る仕組みです。ブロックが承認されるとチェーンとして繋がっていき、過去の取引履歴は改ざんが非常に困難になります。
この「改ざん耐性」と「分散合意」がブロックチェーン技術の核です。後の様々なブロックチェーンプロジェクトも、PoWを改良したり、別のコンセンサスアルゴリズム(PoSなど)を導入したりと「いかに安全で効率の良い合意形成を行うか」に知恵を絞っていきます。
1-3. Bitcoinがもたらした世界観
Bitcoinは単なるデジタル通貨ではなく、中央銀行や政府に依存しない価値交換手段という思想的インパクトを持っていました。特に金融危機(リーマン・ショック)の余波が色濃く残る2008~2009年当時、人々は金融システムへの不信感を募らせていました。中央集権に頼らない通貨はその不信感を解決する一つの方法と見られ、熱狂的な支持者を得ていくのです。
第2章:初期仮想通貨コミュニティとエコシステムの成立
2-1. サイファーパンクと自由主義的思想
Bitcoinを広めた初期コミュニティには、サイファーパンク(Cypherpunk)と呼ばれる人々が多く参加していました。彼らはプライバシーや検閲抵抗性をテクノロジーで実現することに情熱を持っており、暗号技術を活用することで個人の自由を守ろうと試みていたのです。Bitcoinはそうした思想の具現化でもありました。
2-2. 初期の取引所と実用化の試み
Bitcoinが世に出た当初は、フォーラムや個人間でのやり取りが主流でした。しかし時が経つにつれ、Mt.Gox(マウントゴックス)などの仮想通貨取引所が登場し、法定通貨との交換が容易になります。Bitcoinは少しずつ、オタクコミュニティの実験的ツールから「投資対象」へ変化していきました。
他方、ピザ事件(2010年、ある開発者が1万BTCでピザ2枚を購入したエピソード)に象徴されるように、現実社会での使用を模索する動きもありました。しかし通貨として使うにはボラティリティ(価格変動)の激しさ、送金速度など課題が多く、投資対象や価値の貯蔵手段として見られがちになっていきます。
2-3. セキュリティ事件と規制との衝突
ブロックチェーン自体は改ざんされにくい一方、取引所ハッキングや個人の秘密鍵管理ミスなど、周辺インフラのトラブルは頻発しました。Mt.Goxがハッキング被害にあい、大量のBTCが失われた事件はその象徴です。また、闇市サイトSilk Roadでの違法取引にBitcoinが使われたことから、マネーロンダリングや犯罪への利用を懸念する声が高まり、各国政府は規制を検討せざるを得なくなりました。
こうした環境下でBitcoinは徐々に有名になっていきますが、同時に負のイメージも強くなっていきます。「怪しい通貨」「犯罪に使われる通貨」というレッテルと戦う時代でもありました。
第3章:Bitcoin以外の暗号資産の萌芽
3-1. LitecoinやNamecoin:初期アルトコインの役割
Bitcoinのオープンソース性は、「他の誰かも同じ仕組みを作れる」という可能性を示していました。そこから生まれたのがLitecoin(LTC)やNamecoin(NMC)といった「アルトコイン」です。Litecoinはブロック生成速度を速くし、マイニングアルゴリズムに改良を加えるなど、Bitcoinの弱点を補う構造を目指しました。NamecoinはDNSを分散管理するなど、通貨以外のユースケースを探索する役割を担いました。
3-2. 無数のコイン誕生と“フラグメンテーション”
一方で、初期アルトコインが大量に生まれることで、暗号資産市場はフラグメンテーション(断片化)が進みます。投資家の資金は複数のコインに分散し、どれが本当に価値を持つのか見極めが困難になりました。さらに開発リソースの分散も進み、技術的なブレイクスルーが限られたプロジェクトにとどまるケースも増えていきます。
こうしたアルトコインの乱立を背景に、「ブロックチェーン技術を通貨以外にも使えないだろうか?」という問いが徐々に大きくなっていきます。
第4章:スマートコントラクトという新しい可能性
4-1. Vitalik Buterinの登場とweb3のビジョン
Bitcoinの限られたスクリプト機能では、複雑な取引ロジックをオンチェーンで実行することは難しい。そこでVitalik Buterin(ヴィタリック・ブテリン)は、汎用的なプログラマブルブロックチェーンの必要性を説きました。Vitalikは「Bitcoin Magazine」の共同創設者として暗号資産コミュニティに深く関わっており、Bitcoinの強みと弱みを熟知していた人物です。
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