【(祝)1,000人購読者突破!!】記念回でSubstackとTwitterの騒動について考える
「分散化は決して目的であってはいけない」1,000名記念の回ですが、中央集権と分散化について今思うことを書いてみました。
おはようございます。
web3リサーチャーの三井です。
今日は少し遅くなりましたが、先日このマガジンの購読者数が1,000名を突破したので、その感謝とお知らせ、そして後半は中央集権と分散化についてのブログとなります。
購読者数1,000名突破!!
2023年3月26日に突破しました。いつもご覧いただいている方々、本当にありがとうございます。実は1,000名突破後も伸び続けており、このブログを書いてる時にはすでに1,100名突破しています。ありがたい、、。
このマガジンは「web3 Research」という名前の通り、web3に関するあらゆる情報(プロジェクト、ニュース、インタビュー、単語)をリサーチすると共に、そこから得られた考察記事も書いています。
本当はDeFi、GameFi、NFT、DAOなど、一つのジャンルに特化した方が読者の方は読みやすいのかもしれませんが、半分は僕の勉強日記として書いているので、web3全般という広い範囲にしています。その時々で勉強したいと思っている領域について書いています。
ただ、広くweb3に関してのいろんな事例が知りたい方にとっては良い読み物になっているのかもしれません。
今後もスタンスは変わらず、自分自身が勉強したいものを書きつつ、それが購読者の方にとって勉強になる事例になれば嬉しいなと思っております。
なので今後も変わらずリサーチ事例を更新していきますので、引き続き宜しくお願い致します。
少しお知らせ!
そして、このタイミングで幾つかお知らせです。
■名称変更:「web3 Research」から「web3 Research JAPAN」へ
英語版を展開していくことを決めたので、それに伴い、こちらのマガジンの名称が変更されます。日本語向けということで「JAPAN」を入れました。
■更新頻度変更:週7から週5へ
現在毎日更新中のこのマガジンですが、更新頻度を平日毎朝にします。その分、有料コンテンツを強化したいなと考えており、「無料:平日毎朝で週5、有料:土日で週2」の更新を予定しています。なので、有料購読者の方は変わらず週7で届きます。
この背景には、有料コンテンツ強化のために、ガッツリしたリサーチコンテンツ(レポート)も書いていきたいなと思ったのですが、すでに週7無料 + 週1~2有料で更新頻度が高すぎて積読になっているという声を聞いたり、有料と無料の差がわかりづらいという声も聞いて、わかりやすく平日と土日に分けることにしました。
■有料コンテンツの強化
上で書いた通り、今後は土日の週2本更新を予定しています。そして、最初は考察系の記事だけの更新でしたが、今後は普段の記事より長めのリサーチ記事(レポート)のような形での更新を考えています。
すでに有名なプロジェクトや企業の誕生から現在までを全て追いかけてこの先を展望するというリサーチをやりたいなと思っていたので、例えば「Yuga Labs」「Magic Eden」最近だと「DOGE Coin」など、誕生理由から現在までの変遷、人気の理由や展望を考察する系を書きたいと思っています。
その他にもいろいろと書いていきたいと思っていますので、有料購読してくださっている方はぜひ楽しみにお待ちください。
以上が感謝とお知らせになります!
※マガジン名や更新頻度等、変更点は随時お伝えさせていただきますが、試行錯誤しながら、仮説検証をしながらマガジン運営をしてますので、今後も方針等もコロコロ変更する可能性がありますが、ご了承ください。”web3に関するリサーチ記事を書き続ける”ことだけは変わりません。
中央集権と分散化
さて、ここからはブログです。
1,000名突破した後も変わらずにマガジンを更新してたら、とんでもない事が起こりました。なんとこのマガジンを運営するプラットフォームである「Substack」がTwitterから弾かれるという事態が起こりました。
起こっていた事象は以下の3つです。
TwitterからSubstackリンクへ遷移できない
Substackリンクを含む投稿またはSubstackについて言及した投稿へいいねやRTができない
Substackでエゴサすると自動でニュースレターも含まれる(=Substackの発見性が下げられている)
明らかに意図的にSubstackだけを排除する動きに対して、イーロン・マスクはSubstack側がTwitterのソースコードをパクろうとした結果、ブラックリストに追加された的な発言をしていました。
現在、リンクの遷移に関しては直りましたが、Twitterの検索でニュースレターが含まれる事象は直っていません。
この”普段使っているプラットフォームから突然締め出される経験”は自分自身が分散化を考える非常に良いきっかけとなりました。
圧倒的な影響力を誇るプラットフォームが、中央集権的に運営されていることの怖さをしみじみと感じます。もちろん、これは被害を受けた側の目線なので、”Twitter側からすればお前らがルール違反したから悪いんだよ”という考えなのかもしれません。
この辺りは非常に難しいですよね、、。
強者はずっと変わらず周りの目が変わる
競合のサービスを優遇しないのはその会社からすれば当たり前のことです。アメリカからTikTokを排除しようとしているように、それは国家間でさえ起こっています。
ただ、あまりにも強くなりすぎたプラットフォームがそれをやってしまうと、もはや他の全てのサービスは勝てません。
TwitterがSubstackを脅威に感じて差別すると、Substackは大打撃ですし、Substackで収入を得ている世界中のクリエイターにとって大打撃です。Twitterからすれば正当な競争行為ですが、世間は言論の弾圧だと感じるでしょう。
人間関係でもそうですが、あまりにも相手が強大だと、それは弱いものいじめに写ってしまい、人は弱者を応援したがる傾向があります。(弱者を応援する心理をアンダードック効果と呼びます)
Twitterだけじゃなく、GAFAは全て、資本主義を必死に攻略して大きな会社となりました。自分で起業して思いますが、あそこまででかい会社を作るのはとんでもないです。
一方で、デカくなりすぎた会社は人々の心理的に反感を買うようになったのでしょう。昔から同じ競争戦略をしていたとしても、徐々に人からの見え方が変わってきたのでしょう。
他にも、例えば登録者数100万人を超えるようなYouTuberが特定のお店や個人についての愚痴を言ったとします。そうすると「影響力を考えた振る舞いしなよ」と、なぜかYouTuber側が責められます。
でも、お店や個人の愚痴を言うのは、人間誰しも友達とやっているでしょうし、SNSであげている人も多いでしょう。ただ、有名になればなるほどその行動が制限され、責められる対象になってしまいます。
ずっと変わらない振る舞いをしていたとしても強者になると周りの目が変わり、応援から妬みや嫌悪に変わります。
全ての技術は思想によって生まれ、思想によって利用される
僕は、全ての技術は人の思想から生まれると思っています。
「こんなのあったら面白そう」「こんな世の中になったらいいな」と言う思想から研究や開発がスタートし、新しい技術が生まれます。その技術が思想通りに広がる場合もあれば、その技術が思想によって利用されることもあり得ます。
何が言いたいのかというと「web3と言う技術は、既存の強者へのアンチテーゼ(思想)に利用され得る技術」だと言うことです。
「分散化」も「半中央集権」もそれ自体が目的になることは健全ではありません。中央集権によって多くの人の生活が脅かされること、富の格差が生まれてしまうこと、国家間の送金などシンプルにUXの進化が阻害されてしまうこと、これらを解決するために分散化のサービスなど、ブロックチェーンを活用することが求められます。
なので、ただ心理的に「強者が嫌だ!」と思う心だけでweb3を活用してサービスを作るのは良くないと思っています。
言葉は適切ではないかもしれませんが、ナショナリズムを扇動して国民の支持を得る政治家の感覚があります。世間に流れていて、人の根源的「圧倒的な強者を嫌な奴だと感じ、弱者を応援したくなる心理」を利用して、web3と言う単語を使って支持を得ていると言う感覚です。
web3を謳い、次世代のGAFAになろうとしていると言うことです。強者になること、高みを目指すこと、それらは決して間違いではありません。ただ、それはweb3の思想を利用して人の支持を得ると言う経営戦略におけるweb3の活用です。
これは僕ら受け手の問題なのだと思っています。その人の発言の裏には何があるのか、web3をどのように捉えていて、どんな世界を実現しようと思っているのか、そこら辺を汲み取れるか、表面的な単語だけに引っ張られるのか、と言う受け手の問題です。
僕がリサーチ記事に考察を載せるのは、そのプロジェクトの背景に流れるファウンダーの思想までを知ることがリサーチだと思っているからです。
少し話が散らかってきましたね。僕もモヤモヤした気持ちを書きながら整理している部分もあるので、すみません。
僕がweb3を好きなのは今までとは全く異なるインセンティブの仕組みを作ることができ、今までとは全く異なる領域の課題解決ができたり、ユーザー体験を提供できる可能性がある点です。半中央集権でGAFAを解体できるかもしれない技術だからではないです。それは結果であり目的ではありません。
もちろん、いろんな意見の人がいて良いと思いますが今このタイミングで考えていたことを書いてみました。
この1,000名記念の回で書くような話ではなかった気もしますが、TwitterとSubstackの喧嘩を見て、改めて中央集権と分散化について考えていた時だったので、自分の気持ちのままに書いてみました。
抽象的な話も多く、自分でもまとまっていない部分もあるかと思いますので、伝わっていたか不安ですが、、、。何かを考えるきっかけとなれば幸いです。
以上、1,000名突破の記念記事でした。
改めていつも購読してくださり、ありがとうございます。今後もweb3リサーチャーとしてweb3に関する事例や考察を更新していきますので、引き続き宜しくお願い致します!
免責事項:リサーチした情報を精査して書いていますが、個人運営&ソースが英語の部分も多いので、意訳したり、一部誤った情報がある場合があります。ご了承ください。また、記事中にDapps、NFT、トークンを紹介することがありますが、勧誘目的は一切ありません。全て自己責任で購入、ご利用ください。
■運営者
mitsui @web3リサーチャー
web3に関する情報(プロジェクト・ニュース・単語の解説、プロジェクトオーナーへのインタビュー記事、リサーチからの学びや考察記事)を毎日発信中。
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1,000名達成おめでとうございます。今後の記事も楽しみにしています
日本から世界展開したクリプトメディアは知らないので、mitsuiさんの挑戦楽しみです!!