【0N1 Force】5分で完売した大人気NFTプロジェクトをバイナンスを含む投資グループが買収!そのプロジェクトの正体とは?
メタバース時代のweb3発IPを目指すプロジェクト
おはようございます。
web3リサーチャーの三井です。
今日は「0N1 Force」についてリサーチしました。
«目次»
1、0N1 Force とは?
- 初期ミント情報
- ストーリー
- ミッション
2、NFTプロジェクトの買収は美味しい?
0N1 Force とは?
「0N1 Force(オーニーフォース)」は、アニメ調のクリエイティブのジェネラティブNFTです。
2021年のリリース時から高い人気を誇っていましたが、2023年2月23日にバイナンスやYield Guild Games(YGG)の元幹部を含むOld Fashion Research(投資グループ)が買収したことで話題にもなりました。買収金額は非公開です。
■初期ミント情報
個数:7,777体
日程:2021年8月19日
価格:0.07777Eth
開始5分で完売しました。
執筆時(2023年3月1日)には、TVL65,470Eth、フロア価格1.56Ethと大人気です。
フロア価格も一時落ち込みましたが、ここ数ヶ月でまた盛り返してきています。
■ストーリー
0N1 Forceは練り上げられたストーリーが特徴です。かなり長いので簡単に要約します。
0N1 フォースは、生存のために戦う7,777 人の戦士です。
彼らは、皇帝が突然亡くなるまで、音楽家、芸術家、詩人として、Ethereal Enclave(という世界)で豊かで永遠の生活を送っていました。
皇帝の王位継承者がいなかったため、Ethereal Enclaveは混乱に陥り、社会は崩壊しました。
かつて永遠の命を持っていた場所では、今では 7,777 時間しか生きられません。
余命一年未満の彼らは、団結して生き残るために戦うか、死ぬかのどちらかを迫られています。
その中で、0N1は次の 3 つのタイプのいずれかになります。
- Y0K-A1 / ゴースト スピリット (コモン):68%
- B4K3M0-N0 / モンスター フォーム (アンコモン):27%
- 0N1 / デーモン (レア):5%
この世界で3つのグループが交流し、戦い、どうなっていくのか?という縦軸です。
■ミッション
0N1 Forceは、0N1VERSEというメタバースを構築しています。ストーリーを絡めたメタバーズ時代のIPをコミュニティと共に作ることを目的としています。
なので、0N1VERSE上で装着できる0N1に1対1でミントできるアイテムNFT「0N1 FRAMES」のリリースもしています。
これからゲーム、コミック、アパレル、メタバースと様々な分野に展開していき、新しいIPを構築していきます。
NFTホルダーはそれらに関連する限定グッズや体験にアクセスできたり、自身のNFTの商用利用が可能になり、一緒にコンテンツ作成に携わることも可能です。
また、スティーブアオキなど、有名人とのコラボも積極的に行っており、そのコラボ商品を入手したり、イベントへ参加したりもユーティリティとなっています。
NFTプロジェクトの買収は美味しい?
主にPFPブームから1年以上が経ち、徐々にNFTプロジェクトの買収のニュースが出るようになってきました。
Yuga Labsが一番積極的ですが、Yuga Labsは元々BAYCを運営していたNFTプロジェクト運営者なので、買収後も関連プロジェクトをうまく成長させて行っています。
今回の買収もweb3系の投資グループですが、この先既存の大企業によるNFTプロジェクトの買収が続いていくかもしれません。日本でも今年中にはそういうニュースが出てきそうです。すでにディールが進行中のプロジェクトもきっとあるでしょう。
既存企業がなぜNFTプロジェクトを買収するのかといえば、おそらくそのブランド力でしょう。D2Cブランドを買収するイメージだと思います。0からブランドを作り上げてそこにファンを含めたコミュニティを構築するのは相当大変なので、買収してその資産を手に入れます。
NFTプロジェクトはD2Cよりも商品力はありませんが、コミュニティの力は強力なので、逆に言えばこれから商品をどの方向にも作り出すことができます。考えてみれば、商品がないのにコミュニティが出来上がっている状況ってこれからマネタイズし放題の宝のようなブランドとも言えるかもしれません。
そういう目線で見れば、NFTプロジェクトの買収は美味しいです。NFTプロジェクト側も正直、1~2年経つとコミュニティの熱狂を保つのが難しくなるし、収益的にもジリ貧になっていくので、どこかに売却する選択肢は全然あり得ると思います。
なので、これは”熱狂的なコミュニティを作り出せるNFTオーナー”と”コミュニティから事業化できる既存事業者”にとって、win-winの取引になります。
ただ、僕が懸念してるのは買収後のコミュニティです。
コミュニティの運営は想像よりも大変です。細かいコミュニケーションやノリによってメンテナンスされ、熱量が保たれます。
買収後の運営が創業チームが引き続き行うなら大丈夫かもしれませんが、運営者が変更になると文化が変わり、一気に冷めてしまう危険性もあります。実はここがNFTプロジェクトを買収するリスクのように思います。
D2Cブランドの場合、商品に熱狂したファンコミュニティになるので、商品さえブレなければその熱狂を継続できる可能性は高いです。しかし、NFTプロジェクトは商品がないが故に創業メンバーが作り出す空気に熱狂している部分があり、そこが代替不可能になっている可能性があります。
なので僕は、NFTプロジェクトも最初は文化に熱狂させて良いと思ってますが、徐々に商品やテクノロジーにその熱狂を移していくべきだと思ってます。これは買収云々に関わらず、属人的なプロジェクトから脱却するためにも必要なことです。
0N1 Forceは実は創業者はすでに退任しており、別のメンバーが運営しています。そして、ストーリーを作り込んでおりメタバース化を目指していることで、おそらく技術や思想に共感している部分が多いと思います。なので、買収しやすかったのかなと。
色々と話は散らかってしまいましたが、おそらく今後既存企業によるNFTプロジェクトの買収の話は続々と生まれると思います。そして、その買収はお互いにwin-winとなる可能性もありますが、危険を孕んだものにもなり得るという話でした。
以上、0N1 Forceのリサーチでした!
«参考リンク»
・HP:https://www.0n1force.com/
・OpenSea:https://opensea.io/collection/0n1-force
・Twitter:https://twitter.com/0n1Force
・Medium:https://medium.com/@0N1FORCE
免責事項:リサーチした情報を精査して書いていますが、個人運営&ソースが英語の部分も多いので、意訳したり、一部誤った情報がある場合があります。ご了承ください。また、記事中にDapps、NFT、トークンを紹介することがありますが、勧誘目的は一切ありません。全て自己責任で購入、ご利用ください。
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